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分散画像処理環境 VIOS
最終更新日 2002/3/12
HPC, HOKKE研究会で発表したVIOS IVは2002年3月末ごろ公開する予定です.
名古屋工業大学電気情報工学科岩田研究室 分散システム・画像処理グループでは、平成2年より、ワークステーションクラスタおよびバス共有型計算機(SMP)上で、簡単に並列画像処理アルゴリズムが記述できる分散画像処理環境VIOSの開発を行っています。
new!
VIOS関連論文,およびVIOS IVのアナウンスを追加しました.
VPE-p言語リファレンスに一部記述漏れがありましたので追加しました。
それに伴いパッケージ付属ドキュメントも差し換えました。(2001/7/11)
VPE-p言語リファレンスを掲載しました。(2001/7/9)
VIOS III REL.2以降では
- ユーザインターフェイスの大幅な改善(Tcl/Tkの使用)
- デバック環境の改善(ステップ実行など)
- 並列プログラム記述能力の向上
- サンプルプログラムの追加
- 大量のバグ修正
をいたしました。もし機能追加・バグ情報など、ご要望がございましたら、
VIOSメーリングリスト
(もしくは 松尾 )
までご一報頂ければ幸いです。
分散画像処理環境VIOSの特徴
- ユーザインタフェイスプロセス(VPE:Visual Programming Editor)、
システム管理プロセス(OM:Object Manager)、
複数の画像処理エンジン(IPU:Image Processing Unit)の3種類のプロセスを
用いた分散協調型のシステム。
- ネットワークプログラミングやスレッドの知識がそれほど無いユーザでも
分散画像処理を記述可能な並列画像処理記述言語VPE-pを用意。
- ネットワーク上に無限の仮想計算資源があり、その資源に並列画像処理ワーキングセットと呼ぶ
データを投入するデータパラレルプログラムモデルを採用。
- ネットワークを介したデータアクセスの際の処理速度を向上させるための
さまざまな仕組みを導入。
- 画像処理エンジンIPUは、プログラムの主な流れを実行する部分はインタプリタとして実行し
主な画像処理部は、並列画像処理VPE-pをC++に変換、コンパイル後画像処理エンジン
IPUにダイナミックロードし実行。
- 画像処理エンジンIPUの各モジュール(通信、画像処理エンジンなど)はスレッドを単位として記述。
VIOSの利用分野
分散画像処理環境VIOSは、並列性を有する画像処理のある程度(効率を無視すれば大部分)のアルゴリズム、および行列演算の記述が可能です。
また、VIOSを並列処理の演習に活用することも考えられます。この場合はPVMなどに比べて、
(1)結果が視覚的に表現される、(2)並列化の効果が分かりやすい、(3)通信などの余分な部分のコーディングの必要がないなどの利点があります。
現在動作を確認している環境
以下の環境(OSおよびコンパイラ)で動作を確認しています。
- Solaris 2.6(Intel), Sun WorkShop Compiler C++ 4.2, 5.0
- Solaris 2.6(Intel), gcc 2.8.1, 2.95.2
- Solaris 2.6(Intel), egcs 1.1.1
- Solaris 2.5(SPARC), Sun WorkShop Compiler C++ 4.1
- Solaris 2.5(SPARC), gcc 2.7.2
なお、VPEはX11上で動作します。一般的なX11R6環境で動作すると思われます。
また、他のC++, pthreadなどに対応したunix環境でも動作するかもしれません。
LINUXはスレッドの動作が不安定(特にSMP環境では)なので、
現時点では安定した実行はできません。
(注意)SolarisではSunのld,arを使用して下さい。
VIOSソースコードの入手方法
最新のVIOS IIIのソースコード(Rev2.3 2001/7/11)は次から入手可能です。
vios3.rev2.0
メーリングリスト(vios@mat.elcom.nitech.ac.jp)へのご参加のお願い
VIOSは、まだ開発途中にあります。
そこで、ダウンロードされた方は、
機能追加・バグ情報などの
情報交換のために、メーリングリストへの登録をお願いいたします。
メーリングリストへの登録および削除は自動で行え、気軽に脱退することができます。
vios-ctl@mat.elcom.nitech.ac.jp 宛てに、本文が
subscribe Namae Myouji
のように1行だけのメールを送ってください
よろしくご協力のほどお願いいたします。
サンプルプログラム
(VIOSサンプルプログラムの使用方法)
※メインフロー記述部の中にある画像処理モジュールのコメントを
クリックすることによりモジュールのプログラムが表示されます。
良く聞かれる質問(FAQ)
関連論文
- 川脇智英、松尾啓志:"分散処理環境VIOS IVの開発",
情報処理学会研究会報告ハイパフォーマンスコンピューティング,
HPC89- 8,pp.43-48(2002/03)
(PDF)
- 川脇智英、松尾啓志:
"インスペクタ/エグゼキュータ方式によるメタスレッド実行方式",
情報処理学会研究会報告ハイパフォーマンスコンピューティング,
2001-HPC-88,pp.7-12(2001/10)
(PDF)
- 松尾啓志、川脇智英:"分散画像処理環境VIOS-III",
電子情報通信学会論文誌 D-II,Vol.J84-D-II, No.6, pp.955-964 (2001)
(PDF)
- Hiroshi Matsuo, Kosaku Nakada and Akira Iwata:" A Distributed Image
Processing Environment VIOS III and it's Performance Evaluation",
1998.8,14th Int. Conf. on Pattern Recognition,
Vol.II, pp. 1538-1542 (1998)
(PDF)
- 山本伸一、中田浩作、松尾啓志、岩田彰:"分散画像処理環境VIOS IIIの開発",
情報処理学会CVIM研究報告,Vol.97-CVIM-104,pp.63-70:(PDF)
- Hiroshi MATSUO, Akira IWATA,"A distributed image processing environment VIOS II"
1993.,Asian Conference Computer Vision (ACCV93), pp.715-718 (PS.gz file)
- 松尾啓志、和田錦一、岩田彰、鈴村宣夫:" 分散画像処理環境VIOS,
1992.9,電子情報通信学会論文誌,Vol.J75-D-II, No.8, pp.1328-1337
その他資料
著作権および2次配布に関して
分散画像処理環境VIOSのすべての著作権は、名古屋工業大学電気情報工学科
岩田研究室が有します。またその他の条件はGNU一般
公有使用許諾書(GNU General Public License Version 2)に準拠するものとします。
謝辞 過去にVIOSの
開発に協力して頂いた
岩田研分散・画像処理グループ卒業生
に感謝します。
VIOSの開発の一部は、 堀情報科学振興財団、
大川情報通信基金、立松財団の支援により行われました。
vios-admin@mat.elcom.nitech.ac.jp