競合の再発抑制によるLogTMの高速化手法

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江藤 正通, 堀場 匠一朗, 浅井 宏樹, 津邑 公暁, 松尾 啓志 : "競合の再発抑制によるLogTMの高速化手法", 先進的計算基盤システムシンポジウム (SACSIS2012) 論文集 ,pp116--123 (May. 2012) 予稿

Abstract

マルチコア環境における並列プログラミングでは,一般的にロックを用いてメモリアクセスの調停がとられている.しかしロックを使用する場合,デッドロックの発生や並列性の低下などの問題がある.そこでロックを用いない並行性制御機構としてLogTMが提案されている.LogTMではpossible_cycleというフラグを用いて競合を解決する.しかし,この競合解決手法ではstarving writerが発生し,長期に渡るストールや競合の繰り返しにより性能が大きく低下してしまう.そこで本稿では,starving writerの解決手法を提案する.提案手法の有効性を検証するためにシミュレーションによる評価を行った結果,既存のLogTMに比べて最大で18.7%,平均で6.6%の性能向上が得られた.


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