自動メモ化プロセッサにおける複数イタレーションの一括再利用

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池谷 友基, 津邑 公暁, 松尾 啓志, 中島 康彦 : "自動メモ化プロセッサにおける複数イタレーションの一括再利用", 先進的計算基盤システムシンポジウム (SACSIS2010) 論文集 ,pp149--156 (May. 2010)

Abstract

我々は,計算再利用技術に基づく自動メモ化プロセッサ,および,これに値予測に基づく投機マルチスレッド実行を組合せた並列事前実行を提案している.従来の並列事前実行機構ではループの各イタレーションを再利用対象の命令区間として抽出していた.本稿では,実行バイナリに変更を加えることなく,複数イタレーションを動的にまとめて再利用対象区間とすることによって,再利用に要するオーバヘッドを削減し,同時に再利用表エントリの効率的な活用を実現する手法を提案する.また,いくつのイタレーションを再利用区間として統合すべきかは対象ループにより異なるため,動的に適切な数を検出するモデルを提案する.SPEC CPU95 FP を用いてシミュレーションにより評価した結果,従来モデルでは最大40.5%,平均15.0%であったサイクル数削減率が,最大5.6%,平均26.0%まで向上することを確認した.


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