●分散画像処理環境VIOS●
最終更新日 1999/2/26
名古屋工業大学電気情報工学科岩田研究室 分散・画像処理グループでは、平成2年より、ワー
クステーションクラスタおよびバス共有型計算機(SMP)上で、簡単に並列画像
処理アルゴリズムが記述できる分散画像処理環境VIOSの開発を行っています。
分散画像処理環境VIOSの特徴
- ユーザインタフェイスプロセス(VPE:Visual Programming Editor)、
システム管理プロセス(OM:Object Manager)、
複数の画像処理エンジン(IPU:Image Processing Unit)の3種類のプロセスを
用いた分散協調型のシステム。
- ネットワークプログラミングやスレッドの知識があまりないユーザでも
分散画像処理を記述可能な並列画像処理記述言語VPE-Pを用意。
- ネットワーク上に無限の仮想計算資源があり、その資源に並列画像処理ワーキングセットと呼ぶ
データを投入するデータパラレルプログラムモデルを採用。
- ネットワークを介したデータアクセスの際の処理速度を向上させるための
さまざまな仕組みを導入。
- 画像処理エンジンIPUは、プログラムの主な流れを実行する部分はインタプリタとして実行し
主な画像処理部は、並列画像処理VPE-PをC++に変換、コンパイル後画像処理エンジン
IPUにダイナミックロードし実行。
- 画像処理エンジンIPUの各モジュール(通信、画像処理エンジンなど)はスレッドを単位として記述。
VIOSの利用分野
分散画像処理環境VIOSは、並列性を有する画像処理のある程度(効率を無視すれば大部分)のアルゴリズム、および行列演算の
記述が可能です。
また、VIOSを並列処理の演習に使うことも可能です。この場合はPVMなどに比べて、
(1)結果が視覚的に表現される、(2)並列化の効果が分かりやすい、(3)通信などの余分な部分のコーディングの必要がない
などの利点があります。
現在動作を確認している環境
- Solaris 2.6(X86), Sun Pro ?
- Solaris 2.6(X86), GCC ?
- Solaris 2.6(SPARC), Sun Pro ?
- Solaris 2.6(SPARC), GCC
- Linux 2.2.1, Gcc ?
VIOSソースコードの入手方法
最新のVIOS IIIのソースコード(Rev0.1)は”ここ”から入手可能です。
メーリングリスト(vios@mat.elcom.nitech.ac.jp)への参加のお願い
VIOSは、まだ開発途中のため、たくさんのバグが残っている可能性があります。
また必要な機能が実装されていない場合もあります。そこでダウンロードされた方は
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インストール方法
サンプルプログラム
良く聞かれる質問(FAQ)
関連論文
- Hiroshi Matsuo, Kosaku Nakada and Akira Iwata:" A Distributed Image
Processing Environment VIOS III and
it's Performance Evaluation",1998.8,14th Int. Conf. on Pattern Recognition,
Vol.II, pp. 1538-1542 (1998)
(PDF file)
- 山本伸一、中田浩作、松尾啓志、岩田彰:"分散画像処理環境VIOS IIIの開発",
情報処理学会CVIM研究報告,Vol.97-CVIM-104,pp.63-70:(PDF)
- Hiroshi MATSUO, Akira IWATA,"A distributed image processing environment VIOS II"
1993.,Asian Conference Computer Vision (ACCV93), pp.715-718 (PS file)
- 松尾啓志、和田錦一、岩田彰、鈴村宣夫:" 分散画像処理環境VIOS,
1992.9,電子情報通信学会論文誌,Vol.J75-D-II, No.8, pp.1328-1337
その他資料
今後の予定
- 1999年3月末をめどにVIOSを正式リリースします。
それまでにバグ取りを急ぎたいので、バグ情報(できればパッチも:-)を
積極的にメーリングリストまでお知らせ下さい(_0_)。
著作権および2次配布に関して
分散画像処理環境VIOSのすべての著作権は、名古屋工業大学電気情報工学科
岩田研究室が有します。またその他の条件はGNU一般
公有使用許諾書(GNU General Public License Version 2)に準拠するものとします。
謝辞 過去にVIOSの
開発に協力して頂いた 岩田研分散・画像処理グループ卒業生に感謝します。
VIOSの開発の一部は、 堀情報科学振興財団、
大川情報通信基金、立松財団の支援により行われました。
vios-adm@mat.elcom.nitech.ac.jp