名古屋工業大学電気情報工学科岩田研究室 分散システムグループでは、 平成２年より、ワークステーションクラスタおよびバス共有型計算機(SMP)上で、 簡単に並列処理アルゴリズムが記述できる分散処理環境VIOSの開発を行っています．
1．各種ドキュメント
チュートリアル PDF， POSTSCRIPT， HTML 分散処理環境VIOS基本構成など PDF， POSTSCRIPT， HTML 実行フロー記述言語VPE-i仕様 PDF， POSTSCRIPT， HTML 並列モジュール記述言語VPE-p仕様 PDF， POSTSCRIPT， HTML
2. 動作環境 現在，以下の環境(OSおよびコンパイラ)で動作を確認しています。
Solaris 8(Intel) Sun WorkShop Compiler C++ 5.0 Solaris 8(Intel) gcc 2.95.2 Vine Linux 2.0(Intel) ベース kernel 2.4.4 glibc6.1-1 egcs2.91.66
3．ダウンロード
vios4-rev1.0.tgz
vios4-rev1.0.i386.rpm VIOS RPM version について
4. メーリングリスト(vios@mat.elcom.nitech.ac.jp)へのご参加のお願い
VIOSは、まだ開発途中にあります。
そこで、ダウンロードされた方は機能追加・バグ情報などの情報交換のために、メーリングリストへの登録をお願いいたします。
メーリングリストへの登録および削除は自動で行え、気軽に脱退することができます。vios-ctl@mat.elcom.nitech.ac.jp 宛てに、本文が
subscribe Namae Myoujiのように１行だけのメールを送ってください
よろしくご協力のほどお願いいたします。
5. VIOSによる各種処理の実装例
| <モジュール一覧> | |||
|---|---|---|---|
| 反転フィルタ | VIOSにおける最も単純な処理 | reverse.cc | reverse.vpe |
| 平均値フィルタ | boundary制御 周辺キャッシュへのアクセスを行う処理 |
average.cc | average.vpe |
| メディアンフィルタ | 上記に若干の計算部が加わった処理 | median.cc | median.vpe |
| 並列Jacobi法(2D) | parallel構文の反復 およびキャッシュの更新を行う処理 |
jacobi.cc | jacobi.vpe |
| 並列Jacobi法(3D) | 上記の3次元並列処理版 | jacobi3.cc | jacobi3.vpe |
| テンプレートマッチング | 拡張リダクション変数を利用する処理 異なるサイズ／分割データの混合処理 BOXタイプの parallel 構文 |
template.cc | template.vpe |
| Snake法による輪郭抽出 | 1Dデータを軸とする並列処理 グローバル・ローカルでのアドレス変換 |
snake.cc | snake.vpe |
| DPマッチング | comm命令によるワーキングセット間通信 | dp_matching.cc | dp_matching.vpe |
| ガスオートマトン | I/E法を利用したparallel構文 | gas.cc | gas.vpe |
| ユークリッド地図作成 | ie-parallel構文中におけるno_inspect | euclid.cc | euclid.vpe |
| セルオートマトン による並列バブルソート |
bubblesort.cc | bubblesort.vpe | |
| 離散ボロノイ分割 | voronoi.cc | voronoi.vpe | |
| FDTD法（PML境界条件つき）による 3次元電磁界シミュレーション(注1) |
fdtd.cc | fdtd.vpe | |
| Hough変換による直線抽出 | hough.cc | hough.vpe | |
(注1)このサンプルプログラムは名古屋工業大学電気情報工学科 藤原研究室の協力を得ました．
6. 関連論文
その他資料川脇智英、松尾啓志:"分散処理環境VIOS IVの開発", 情報処理学会研究会報告ハイパフォーマンスコンピューティング, HPC89- 8,pp.43-48(2002/03) (PDF) 川脇智英、松尾啓志: "インスペクタ/エグゼキュータ方式によるメタスレッド実行方式", 情報処理学会研究会報告ハイパフォーマンスコンピューティング, 2001-HPC-88,pp.7-12(2001/10) (PDF) 松尾啓志、川脇智英:"分散画像処理環境VIOS-III", 電子情報通信学会論文誌 D-II，Vol.J84-D-II, No.6, pp.955-964 (2001) (PDF) Hiroshi Matsuo, Kosaku Nakada and Akira Iwata:" A Distributed Image Processing Environment VIOS III and it's Performance Evaluation", 1998.8,14th Int. Conf. on Pattern Recognition, Vol.II, pp. 1538-1542 (1998) (PDF) 山本伸一、中田浩作、松尾啓志、岩田彰:"分散画像処理環境VIOS IIIの開発", 情報処理学会CVIM研究報告,Vol.97-CVIM-104,pp.63-70:( PDF) Hiroshi MATSUO, Akira IWATA, "A distributed image processing environment VIOS II" 1993.,Asian Conference Computer Vision (ACCV93), pp.715-718 ( PS.gz file) 松尾啓志、和田錦一、岩田彰、鈴村宣夫:" 分散画像処理環境VIOS, 1992.9,電子情報通信学会論文誌,Vol.J75-D-II, No.8, pp.1328-1337
川脇智英:"メタスレッドを導入した分散処理環境VIOS IVの開発" 平成１３年度修士論文( PS file) 松尾啓志:"分散画像処理VIOS" 平成１０年度電気系関連学会東海支部で用いたOHP( PowerPoint File)
7．現在着手中の項目
3次元変数に対する機能の追加
VPE-iにおける一括保存と読み込み，gather関数への対応．
なお，VPE-pにおいては問題ありません．
インタープリタの機能強化
divide number，host numberなどのパラメータを再送可能にする． 各種機能の追加 （画像表示機能，float画像とint画像間のコンバータ）
8．謝辞
過去にVIOSの開発に協力して頂いた岩田研分散・画像処理グループ卒業生，ならびに現研究生に感謝します。 VIOSの開発の一部は、 堀情報科学振興財団、 大川情報通信基金、 立松財団の支援により行われました．
9. 著作権および２次配布に関して
分散画像処理環境VIOSのすべての著作権は、名古屋工業大学電気情報工学科 岩田研究室が有します。 またその他の条件はGNU一般 公有使用許諾書(GNU General Public License Version 2) に準拠するものとします。